女性の活躍を描いたストーリー

皆さん、こんにちは。

3/8が国際女性デーということで、GoogleのDoodleArtや、Web記事、会社内の女性社員のコメントなど、さまざまな場面で女性の活躍について目にしました。国際女性デーは、女性の地位向上、女性差別の払拭等を目指す国際的な連帯と統一行動の日なのだそうです。昨年までは、この国際女性デーに気がつかなかったので、おそらく最近盛り上がっている記念日なのでしょうね。(あるいは、私が鈍感だっただけか。)

私は、女性の活躍について関心が高いというわけではないのですが、女性に限らず、さまざまな属性の人々が新しい分野で活躍するのは良いことだと思っています。「これはこういうもんやろ」という既成概念を超えていくのは、素晴らしいことです。

私は物語が好きなので、映画・本・Storytellingから一つずつ、女性の活躍を取り上げた作品を紹介します。どれも勇気を与えてくれる作品です。女性にも、女性ではない人にも、おすすめいたします。


ドリーム

あらすじ:アメリカがソ連と熾烈な宇宙開発競争を繰り広げていた1960年代初頭。NASAのラングレー研究所には、優秀な頭脳を持つ黒人女性たちが計算手として働く部署があった。ドロシー、キャサリン、メアリーはそこで働く仲良し3人の女性。数学の才に秀でたキャサリンは、その実力が認められ、宇宙特別研究本部に配属されるが、白人男性ばかりの職場に彼女を歓迎する雰囲気は微塵もなかった。一方、ドロシーとメアリーにも理不尽な壁が立ちはだかる。

なんと3人は実在の人物。キャサリン・ジョンソンは特に有名です。このような人々が活躍していたとは映画を見るまで何も知りませんでした。

「ドリーム」が映画のタイトルですが、原作小説の原題”Hidden Figures”には「隠された数字」という意味と、「隠された人物たち」という二重の意味があります。ロケット打ち上げ裏側には、数学と、目立たない人々の活躍があったことを意味しています。

黒人の差別だけでなく、米ソの宇宙開発競争、コンピュータが登場する前の計算手の活躍、NASAによるB29の開発など、様々な歴史を学べる作品です。自信をもっておすすめいたします。


図書館戦争

あらすじ: あらゆるメディアを取り締まる法律「メディア良化法」が施行され30年が過ぎた日本。公序良俗を乱す表現を取り締まるために、武力もいとわぬ検閲が正当化されていた。そんな時代でも読書の自由を守るため、その検閲に対抗すべく生まれた図書館の自衛組織「図書隊」に笠原郁が入隊する。高校時代に読みたい本と自分を助けてくれた図書隊員を“王子様”と憧れての入隊だった。ところが、担当教官の堂上篤は厳しく指導をする鬼教官。堂上の厳しい指導に揉まれつつ、郁は女性初の図書特殊部隊に配属される。

有川浩さんによる小説です。検閲に対抗するために図書館が自衛権をもつというありえない想定でありながら、現実かのような細かい設定作りにより、最初はとまどいながらも世界に引き込まれていきます。

主人公の郁はまっすぐな性格で猪突猛進。応援したくなるキャラクターです。さまざまな困難が待ち受けますが、それをものともせず立ち向かい、女性初の特殊部隊として活躍します。綺麗ごとだけではない、現実に直面したときのリアルなセリフもグッときます。

ベタ甘は好みが分かれるので注意が必要ですが、私にはたまらなかったです。(ベタ甘がお好きな方は、別冊図書館戦争ⅠとⅡがおすすめ)。郁と堂上以外のキャラクターもリアルに描かれており、読者それぞれに好きなキャラができると思います。私は柴崎推しです。

榮倉奈々と岡田准一主演で映画も2つ公開されています。こちらもおすすめ。


Bring Me Liberty or Bring Me A Dress

(私に自由を与えよ、然らずんばドレスを)

あらすじ:語り手・スーザンは少女の頃、女がドラムを叩くなどありえないという風潮のなか、ドラムを叩くことを決意する。

StorytellingプロジェクトThe Mothの一作品です。スーザンが情熱的にドラムを叩くシーンは感動的です。文字ではなく、語ることでしか伝わらない情熱が感じられます。

日曜日の午後、夕食時に私は「ドラマーになりたい」と言いました。すぐに祖父が「女がドラムなんて叩かない」と言うと、叔母が振り返って「女性だってドラムを叩けるわよ。好きなものを演奏すればいいわ。」と言いました。父が「でも、女性ドラマーはいないよ」と言ったので、祖母が父を見て「カレン・カーペンターはドラムを叩くわ」と反論しました。私は「祖母に金メダルを」と思いました。祖父が「彼女はあまり良い見本じゃないだろう」と言ったら、祖母は祖父を見て「あなたこそ、あまり良い見本ではないわ」と言いました。

Sunday afternoon at dinner, I said, I want to be a drummer. Instantly my grandfather said "Women don't play the drums", and my aunt turned around and she said, "Yeah, women can play the drums. She can play whatever she wants". My father then said, "Well, there are no women drummers", and my grandmother looked at him and said "Karen carpenter plays the drums". I thought "the gold medals go into the women". My grandfather said, "Well, I don't think she's a very good role model". And my grandmother looked at him and said, "You're not a very good role model".

2:28

私はステージの隅に駆け寄り、下に手を伸ばしてドレスを両脚の間に引き上げ、厄介な裾をウエストで縛った。そしてドラムセットに座り、叩きまくった。

I stride up to the corner, that stage and your reach down. I pull that dress up between my legs and I tie that freaking thing off at the waist. I sit down at the drumset and I fricking rock that thing.

5:11

字幕ありにしてどうぞ。

タイトルはアメリカ独立戦争の演説にでてくる「Bring Me Liberty or Give Me Death(われに自由を与えよ。しからずんば死を与えよ)」をもじったもの。


逆境にあっても自分の可能性を押し広げる物語が好きです。皆さんのおすすめの作品もぜひ教えて下さい。