好きな映画 2023


2023年に見た映画ベストは「この森で、天使はバスを降りた」です


目次

1.一秒先の彼女

2.ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ

3.この森で、天使はバスを降りた

4.グリーンマイル

5.クレイジー・リッチ

6.プライドと偏見

7.鳩の翼


1「一秒先の彼女

<キーワード>台湾 ラブコメ

<あらすじ>郵便局で働くシャオチーは、仕事も恋もパッとしないアラサー女子。何をするにもワンテンポ早い彼女は、写真撮影では必ず目をつむってしまい、映画を観て笑うタイミングも人より早い。ある日、ハンサムなダンス講師とバレンタインにデートの約束をするも、目覚めるとなぜか翌日に。バレンタインが消えてしまった...!? 消えた1日の行方を探しはじめるシャオチー。見覚えのない自分の写真、「038」と書かれた私書箱の鍵、失踪した父親の思い出…謎は一層深まるばかり。どうやら、毎日郵便局にやってくる、人よりワンテンポ遅いバスの運転手・グアタイも手がかりを握っているらしい。そして、そんな彼にはある大きな「秘密」があったー。失くした「1日」を探す旅でシャオチーが受け取った、思いがけない「大切なもの」とは…!?

<感想>

・近く「一秒先の彼」という映画があるとYouTubeで知り、調べていたところ2020年の台湾映画「一秒先の彼女」をリメイクしているとのだった。2022年に見た「あの頃、君を追いかけた」という台湾映画が良かったので、これも面白いかなと思って見ることにしました。

・少し変わったお話で戸惑いましたが、良かったです。


2「ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ

<キーワード>イギリス 家族 第二次世界大戦 魔法

<あらすじ>都会育ちの2人は田舎をバカにし、5人は派手にケンカを始めてしまう。困り果てるママだったが、どこからともなく現れた魔法使いのナニー・マクフィーが子守りを買って出る。子どもたちは彼女が課す厳しいレッスンをクリアしていくたびに、本当の兄弟姉妹のようなかけがえのない存在になっていくのだったが…。

<感想>

・小学生の頃、劇場で見た「ナニー・マクフィーと魔法のステッキ」の続編が出ていたことに気づき、見ることにしました。

・長男役のエイサ・バターフィールド(Asa Butterfield)が印象的でした。特に目が印象的です。目といえばシアーシャ・ローナン(Saoirse Ronan)もそうなんですけど、引き込まれるような感覚があります。


3この森で、天使はバスを降りた
<キーワード>罪 人間 アメリカ
<あらすじ>アメリカの田舎にパーシーという少女が降り立つ。彼女は無愛想な女性ハナの経営するレストランで働くことに。しかし、パーシーには暗い過去があった。謎の少女と田舎町の人々の交流を暖かい視点で描いた感動作。

<感想>

・悲しいシーンも多いのですが、とても良かったです。もっと知られるべき作品だと思います。

・どの登場人物にも人間らしさを感じました。主人公のパーシー、レストランの経営者ハナ、ハナの甥ネイハムと妻のシェルビー、パーシーに思いを寄せるジョー。

・一人ぼっちだったパーシーが小さな町で中心的な存在になっていくストーリーが良かったです。


4グリーンマイル
<キーワード>刑務所 スティーブン・キング原作
<あらすじ>大恐慌時代、アメリカ南部の刑務所に、少女2人を殺し死刑判決を受けた大男が入所する。暗闇を怖がり、純真な心を持つその男は、不思議な力で看守の病気を治すなど、次々に奇跡を起こす。それを目の当たりにした看守主任は、彼が死刑に処されることに疑問を抱き始める
<感想>

・父に面白いよと勧められていましたが、予告編がなんとなく恐ろしい雰囲気だったので、長いこと見ていませんでした。スティーブン・キング原作の刑務所映画といえば「ショーシャンクの空に」を思い出します。あれは強く感動しましたが、同時に暴力的なシーンも多く刺激が強すぎたので、これもそうじゃないかという不安があり手を出せなかったのです。実際のところ「グリーンマイル」もところどころ暴力的で残虐だったのでその予想は当たっていましたね。ただ、それでも見る価値のある映画でした。

・印象的だったのは主人公の看守主任・ポール。彼の公正さが良かったです。

・ポールを演じたのはトム・ハンクス。彼のことが特別好きというわけではないのですが、彼が主人公を演じる映画は良いものが多いと思います。これまでに見て良かったのは、「ペンタゴン・ペーパーズ」「アポロ13」「フォレスト・ガンプ」「ユー・ガット・メール」。


5「クレイジー・リッチ

<キーワード>華僑 リッチ 結婚

<あらすじ>ニューヨーカー、レイチェル・チュウは、恋人ニック・ヤンが親友の結婚式に出席するというので、一緒にシンガポールへ向かう。初めてのアジア旅行に胸を躍らせながらも、レイチェルは彼の家族に会うことにとても緊張していた。出発当日、空港で案内された先はファーストクラス。なんとニックは、裕福な一族の御曹司であるだけでなく、社交界の女性たちから超人気の独身男だった。そんなニックの恋人として現れたレイチェルには、嫉妬深い女性たちからきつい視線が突き刺さる。ふたりの交際をよく思わないニックの母親が仲を裂こうと画策し始める。

<感想>

・この映画を見るのは2度目です。やはり良かった。原作を読んだのですが、うまく映画化していると感じました。もちろんストーリーを端折ったり変えているのですが、それでもイメージはそのまま。クレイジーリッチな世界を再現するのはすごいと思います。

・役者が良いです。特に、ニック・ヤン役Henry Golding、ニックの母・エレノア役のMichelle Yeoh、ペク・リン役のAwkwafinaが良かったです。

・原作は3部作であり、2巻も映画化を予定しているとのこと。楽しみにしておきます。


6「プライドと偏見

<キーワード>

<あらすじ>18世紀、女性に相続権がない時代のイギリス。女の幸せは豊かな財政の男性と結婚すること・・・。 貧しくはないけれど、大金持ちでもないベネット家では、5人の娘たちが白馬にまたがったリッチな王子様を探しており、隣に越してきた金持ち・ビングリーの噂でもちきりだった。読書好きの次女エリザベスは、ダンスパーティーでビングリーの親友・ダーシーの高慢な態度に腹をたてるが、ダーシーも彼女の聡明さと金持ちへの偏見に苛立ちを覚える。いつしか互いが気になる二人だが、誤解は解けないまま。

<感想>

・今も愛読者が多い「プライドと偏見」をやっと見ました。本も読んだことはなくこの映画が初めて。とても良かったです。

・率直で自分をしっかり持ったエリザベスに好感が持てます。この時代には珍しい女性だったのではないでしょうか。昨年、若草物語の映画「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」を見たのですが、率直さが主人公ジョーに似ているなあと思いました。

・ジェイン・オースティン作「高慢と偏見」は1813年イギリスで出版されました。当時の結婚事情や生活を知ることができて、面白かったです。舞踏会、遺産相続、階級、娯楽、求婚、など。

・エリザベス役のキーラ・ナイトリー(Keira Knightley)を見るのは、「スター・ウォーズ」「パイレーツ・オブ・カリビアン」以来です。パイレーツ・オブ・カリビアンのエリザベス(同じ名前だ)はとても良かったし、本作も良かったです。強気な女性の役が似合う。彼女が主演を務める「つぐない」という映画もずっと気になっています。私が好きなシアーシャ・ローナン(Saoirse Ronan)、ジェームズ・マカヴォイ(James McAvoy)も出演していますし。ただ、悲しいお話のようだから、見る勇気が出ないんですよね。

・ジェイン・オースティンは6つの長編小説を残し、いずれも名作とのことです。別のお話の本か映画にも手を出してみたいです。

 分別と多感
 高慢と偏見
 マンスフィールド・パーク
 エマ
 ノーサンガー・アビー
 説得

7「鳩の翼

<キーワード>恋愛 強欲

<あらすじ>1910年ロンドン。ケイトは上流階級の伯母モードと暮らしている。彼女は恋人の貧しい新聞記者のマートンとの結婚を伯母から反対され思い悩んでいた。そんな折り、孤児ながら裕福で飾らない魅力のあるアメリカ人女性ミリーと親しくなる。ミリーがマートンに心惹かれながらも余命いくばくもないことを知り、ケイトは暗いたくらみを思いつく。

<感想>

・悲しいお話でした。何の障害もなくまっすぐ人を愛せたらいいのに、そうはならないのが辛いものですね。最後のシーンは特に悲しさが際立っていました。

・主人公のケイトはヘレナ・ボナム・カーター(Helena Bonham Carter)。ハリー・ポッターのベラトリックス・レストレンジ、アリス・イン・ワンダーランドの赤の女王から、癖が強い悪役のイメージを持っていたので、本作で若い情熱的な女性を演じていたのは意外でした。いずれにしても彼女は陰のある役が似合いますね。

・ミリー役は「この森で、天使はバスを降りた」でパーシーを演じたアリソン・エリオット(Alison Elliott)。観ている間は、同じ女優だと気づきませんでした。かなり雰囲気が違います。

・映画の舞台ベネチアが美しく、それも良かったです。

・原作はヘンリー・ジェイムズ作の「鳩の翼」。映画とは少しストーリーが違うようです。原作も読んでみたいです。

原作あらすじ:
英国女性ケイトは、自堕落な父、貧窮生活に喘ぐ姉の二人から金持ちと結婚する事を強要されている。利発なケイトに魅かれる理想家肌の青年マートンにも経済的余裕は無く、ケイトも同居する叔母モードに生殺与奪権を握られていた。そして、マートンに米国特派の話が持ち上がる。
他方、莫大な遺産を相続した天涯孤独の女性ミリー。ヨーロッパに旅行する前にN.Y.でマートンと出会ったミリーはロンドン行きを希望する。ケイトの叔母モードの晩餐会に出席するが、そこでミリーは魂の大きな揺れを感じる。

・会社の先輩におすすめしてもらいました。ヘレナ・ボナム・カーターが主役を務める「眺めのいい部屋」もおすすめとのこと。