好きな映画 2025


2025年に見た映画ベストは「」です


目次

1.アウトランダー

2.ナイル殺人事件

3.ボーイズ・イン・ザ・ボート

4.ぼくが生きてる、ふたつの世界

5.ちはやふる 上の句・下の句・結び

6.パスト ライブス/再会

7.ソフィーの選択

8.ドラマ ちはやふる めぐり

9.プラダを着た悪魔


1アウトランダー

<あらすじ>看護師のクレアは夫とスコットランドのハイランド地方で休暇を過ごしていたが、途中に訪れたストーンサークルで、一人200年前にタイムスリップしてしまう。辿り着いた先は、スコットランドとイングランドの緊張が高まる1743年。密偵の疑いをかけられたクレアは、医療の知識を駆使して信頼を得ながら未来に戻る方法を模索していたが、困難な時代を生き抜くためにスコットランドの戦士ジェイミーと結婚することに。現代と過去の愛と運命に翻弄されながら、 激動の時代を懸命に生き抜くクレアの物語。

<感想>

・シーズン1を一気に見てしまいました。ストーリー展開が面白いですし、歴史や時代の雰囲気を学べるのがいいです。ジェイミーとクレアの関係も良い。

・残酷な描写が多いです。そういうシーンは早送りして刺激を弱めて見ました。

・クレア役のカトリーナ・バルフ(Caitriona Balfe)の目が綺麗。吸い込まれそうな目です。役者の目が印象的だと、よりその人の演技に引き込まれる気がします。(参考:エイサ・バターフィールド、シアーシャ・ローナン


2ナイル殺人事件

<あらすじ>アガサ・クリスティ「ナイルに死す」原作。世界一の名探偵ポアロが挑むエジプトの神秘ナイル川をめぐる極上のミステリー・クルーズ。大富豪の美しき娘の新婚旅行中に、クルーズ船内ので起きた連続殺人事件。容疑者は結婚を祝うために集まった乗客全員。豪華客船という密室で、誰が何のために殺したのか。

<感想>

・アガサ・クリスティの作品はメアリ・ウェストマコット名義の作品ばかり読んでいて、王道のポアロにほとんど触れずに来たので、ここらで一作品。

・良かったです。大富豪の豪華な旅を大きなスケールで撮っていて、没入してしまいました。私、あまり旅行は好きではないのに行きたくなってしまいました。

・ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、本作はクリスティ作の推理小説「終りなき夜に生れつく」とヘンリー・ジェイムズ原作の映画「鳩の翼」に似ています。愛の悲劇です。

・ポアロ役のケネス・ブラナーはイギリス人なのに、ポアロに扮してフランス語っぽく英語を話す演技がうまいですね。ケネス・ブラナー主演のポアロシリーズは「オリエント急行殺人事件」を見たことがあります。このシリーズはもう一作品あるようなのでそれも見てみたいです。「ベネチアの亡霊」。


3ボーイズ・イン・ザ・ボート

<あらすじ>実話を基にした感動の物語。上流階級のスポーツとされていたボート競技。労働者階級の若者たちの集まりだったワシントン大学ボート部が、なみいる東部の強豪を打ち破って全米チャンピオンに輝き、ベルリン・オリンピックへの出場権を獲得する。だが、“ヒトラーのオリンピック”とも呼ばれる同大会では、ドイツ、イタリアと対戦する決勝で、アメリカは思わぬ苦境に立たされる――。

<感想>

・私が大学生の時に聴いていた、本を紹介するPodcast「For Real」でKimがこの映画の原作を紹介していました。たしかKimはいくつかのエピソードで紹介していたので、彼女はこの本が大好きだったんだろうと思います。先日、飛行機に乗ったら、この映画がリスト入っていたので見てみました。

・苦学生が死に物狂いで練習して強豪を倒していくストーリーは感動的です。

・登場人物一人ひとりが良かった。学生たちも良かったですが、監督も好きでした。

・原作の小説は日本語に翻訳されているのでいつか読んでみたいです。「ヒトラーのオリンピックに挑んだ若者たち」。洋書はyoung readers adaptationもあるようです。

・原作の作者Daniel James Brownの他の著作を調べたところ、日系アメリカ人二世に関する本を書いているようです。最近、日本語版も出たらしい。「遥かなる山に向かって」。洋書はAdapted for Young Readers版もあるそうです。
 私はそもそも戦争に関する物語に強い興味があるのと、山崎豊子さん原作「二つの祖国」のドラマ版に感動したのがきっかけで、日系アメリカ人の歴史には大変興味があります(ドラマをDVDに焼いているので、私の周りで興味がある方がいたら貸しします)。「不屈の小枝」というノンフィクションも勉強になりました。

・主人公を演じたカラム・ターナー(Callum Turner)はなんと歌姫Dua Lipaの彼氏なんですって。魅力的なDua Lipaの彼氏になるなんて、それはもう世界を征服したような無敵の気分になるんじゃないでしょうか。


4ぼくが生きてる、ふたつの世界

<あらすじ>宮城県の小さな港町、耳のきこえない両親のもとで愛されて育った五十嵐大。幼い頃から母の“通訳”をすることも“ふつう”の楽しい日常だった。しかし次第に、周りから特別視されることに戸惑い、苛立ち、母の明るささえ疎ましくなる。心を持て余したまま20歳になり、逃げるように東京へ旅立つが。

<感想>

・涙なしには見られないです。何度もポロポロ泣いてしまいました。お母さんの気持ちも主人公の気持ちも、どちらも感じて辛いです。

・実話に基づいているそうです。原作:ぼくが生きてる、ふたつの世界


5ちはやふる 上の句」「ちはやふる 下の句」「ちはやふる 結び

<あらすじ>綾瀬千早、真島太一、綿谷新の3人は幼なじみ。新に教わった“競技かるた”でいつも一緒に遊んでいた。そして千早は新の“競技かるた”に懸ける情熱に、夢を持つということを教えてもらった。そんな矢先、家の事情で新が故郷の福井へ戻り、はなればなれになってしまう。高校生になった千早は、新に会いたい一心で“競技かるた部”創部を決意。高校で再会した太一とともに、なんとか5名の部員を集め、創部に成功。全国大会を目指して練習に励み、東京都予選に臨む。千早、太一、新、そして瑞沢高校かるた部の、まぶしいほどに一途な想いと情熱が交錯する、熱い夏が来る。

<感想>

・私は中学一年生の百人一首大会で百人一首を真剣に覚えたのと、中学・高校で学んだ古文が楽しかった思い出があって、和歌は結構好きです。音のひびきが楽しいし、意味や背景を知るとさらに面白い。百人一首をちゃんと学びたくなって、数ヶ月前に読み始めた「百人一首 解剖図鑑」がすごく面白いです。さらに百人一首の世界を覗きたくて「ちはやふる」が気になってきました。余談ですが、私の好きなPerfumeが映画「ちはやふる」の主題歌(Flash, 無限未来)を歌っていたので、映画の存在は知っていました。漫画を読もうかと思いましたが、とりあえず映画にしました。

・すごく良かったです。青春時代に打ち込む姿はなんて眩しいのでしょうか。

・仲間と一緒に戦う描写に胸が熱くなりました。一人で強いこともすごいことだと思いますが、誰かに力を与えたり与えられたりするのは、生きる意味を感じられる素晴らしい瞬間だと思います。

・かるた名人・周防(すおう)さんが真島太一に語りかける言葉が印象に残りました。

僕はかるたでやれることはもう何もないって思ってた。あまりに強くなりすぎちゃったから。でも君を見ていて一つ分かったことがある。本当に強い人間は周りをこそ強くするんだなって。後進には希望を、相手には敬意を、仲間には勇気を。時間も空間も超えて永遠になるんだって。

・私は真島太一推しです。

・どの登場人物もキャラが立っていて良かったのですが、大江奏(かなで)ちゃんが好きですねえ。機微がわかる大人な感じが良かった。和歌を愛する気持ちも。彼女を演じた上白石萌音さんもぴったりでした。声も良かったです。

・「ちはやふる 結び」の最後のほう、実写とアニメーションを混ぜた演出がとても良かったです。余談ですが、朝ドラ「虎に翼」の主題歌「さよーならまたいつか!」も実写とアニメ―ションを混ぜていましたね。これも好きです。

・もうすぐ続編ドラマ「ちはやふる-めぐり」が始まるそうです。見たいですねえ。


6パスト ライブス/再会

<あらすじ>ソウルに暮らす12歳の少女ノラと少年ヘソン。ふたりはお互いに恋心を抱いていたが、ノラの海外移住により離れ離れになってしまう。12年後24歳になり、ニューヨークとソウルでそれぞれの人生を歩んでいたふたりは、オンラインで再会を果たし、お互いを想いながらもすれ違ってしまう。そして12年後の36歳、ノラは作家のアーサーと結婚していた。ヘソンはそのことを知りながらも、ノラに会うためにニューヨークを訪れる。24年ぶりにやっとめぐり逢えたふたりの再会の7日間。

<感想>

・「Materialist」という映画が気になって、何度も予告編を見ているうちに、Materialistの監督・Celine Songの前作である「パスト ライブス/再会」にも興味が湧いてきました。

・良かったです。何か特別なことが起きるわけではないのですが、ノラ、ヘソン、アーサーの心の動きが感じられました。キャストの演技が良かったです。映像も綺麗で引き込まれました。

・余談ですが、Materialistが早く日本でも公開されてほしいです。A24という制作会社の作品は個性的なものが多いようですね。気になります。


7ソフィーの選択

<あらすじ>ホロコーストを生き延びたポーランド人の女性、恋人である嵐のような激しい感情を持つ科学者と、新しく越してきた南部の作家との関係を通して、彼女の衝撃的な過去が露わになっていく。

<感想>

・ソフィーの「もう何が真実かもわからなくなった。たくさん嘘をつきすぎて」というセリフが、生きるためにたくさんの嘘を重ねざるを得なかった彼女の境遇が思われて悲しくなりました。

ソフィー:なぜ嘘をついたか?独りぼっちになるのが怖かったからよ。

スティンゴ:真実を知りたい。

ソフィー:真実?真実を知っても理解するのは難しい。あなたは私の真実の姿を知れば、私を理解しすべて許せると思ってる。私のついた嘘もね。

スティンゴ:君を独りにしない。

ソフィー:そんな約束しないで。誰もそんな約束をするべきじゃない。もう何が真実かもわからなくなった。たくさん嘘をつきすぎて。

・主要キャスト3名とも演技がすごく良かったです。リアルに感じました。

・メリル・ストリープのポーランド訛りの英語が印象的でした。彼女はアメリカ育ちのアメリカ人なのに、そうは思えないくらい役になりきっていました。


8ドラマ ちはやふる めぐり

<あらすじ>「今どき部活なんてタイパ悪すぎでしょ」――梅園高校2年生のめぐるは、競技かるた部の幽霊部員。目の前の青春よりも、将来への投資。何事もタイパ重視のめぐるは、学校が終わればバイト、からの学習塾、隙間時間にスマホアプリで積み立て投資。部活に入っていれば内申点に有利という理由だけでかるた部に在籍しているものの、一度も部活に出たことがなく、競技かるたのルールもチンプンカンプン。そんなめぐるの高校生活が、新たに競技かるた部の顧問になった古典オタクの非常勤講師・大江奏との出会いで変わり始める。

<感想>

・今年のはじめから「百人一首解剖図鑑」を読んで歌熱が高まっているところに、映画「ちはやふる」の続編が始まると知って楽しみにしていました。このドラマのために事前に映画を見ておいたのです。

・すごく良いです。やはり青春は眩しいです。

・大江奏(かなで)ちゃんが戻ってきてくれて嬉しいです。上白石萌音ちゃんが演じる彼女がすごく好きです。

・私はちはやふるの映画も好きでしたが、こちらのドラマほうが好きです。主人公のめぐるがとても良いです。めぐるは過去に何でもできる友だち・凪ちゃんと自分を比べて劣等感を感じて以来、自分を出せなくなっていた。それが、高校で大江先生に出会い、かるたに出会い、仲間に出会い、自分が変わっていく。安全地帯にとどまっていた彼女が、一歩を踏み出し、仲間を鼓舞して、青春をかけて一心にかるたに打ち込む姿に大きな成長を感じます。

・私は何においても一生懸命頑張るというプロセスがすごく大切だと思っています。「何でも結果がすべて。結果にコミットしないのはぬるい」と言われてしまいそうですが、私は結果がついてこなくても、人と比べて全然大したことがなくても、自分なりに一生懸命考えて努力する、そのプロセスのほうがずっと大事だと思います。めぐるが劣等感から抜け出して、自分なりの道を見つけたのがすごく嬉しかったです。

第9回で、瑞沢高校と戦う直前、めぐるが仲間たちを鼓舞するシーン。

私、今まで「道を間違えた」って思いながら生きてきたの。

でも、この道で先生と出会って、かるたと出会って、そして皆とも巡り会えた。

だから「この道で良かったんだ」って、今日こそ証明して見せる。

勝とうよ。勝って全国に行こう。私たちの中に積もったもの全部、瑞沢にぶつけよう。行くよ。梅園、ファイトー!

・原作の漫画も読みたくなりました。

・登場人物の名前のうち何人かは歌から取られています。(第9回で、最終予選にむけた黒板の寄せ書きに各メンバーの歌が書かれていました。)

・余談ですが、飛込競技の青春小説「DIVE!!」に出てくる沖津白波(おきつしらは)の由来は、「わたの原 漕ぎ出でて見れば 久かたの 雲ゐにまがふ 沖つ白波」なのではないかと思います。


9プラダを着た悪魔

<あらすじ>ジャーナリストをめざしてNYにやってきたアンディ。オシャレに興味のない彼女が、世界中の女性が憧れる仕事を手にしてしまった。それは一流ファッション誌RUNWAYのカリスマ編集長ミランダのアシスタント。しかし、それは何人もの犠牲者を出してきた恐怖のポストだった。悪魔的にハイレベルな要求と鳴り続ける携帯、「センス、ゼロ」と酷評され、私生活はめちゃめちゃ。このままでいいの?私って、本当は何をしたいんだっけ?

<感想>

・kemioのpodcastを聞いていたら、2026年に「プラダを着た悪魔」続編が公開されると知ったので、久しぶりに見たくなりました。

・やっぱり良い作品です。キャラクターも、役者も、映像も、ファッションも、音楽もすべてが素晴らしい。

・続編はニューヨークで撮影中なんですって。